2015年6月7日日曜日

データ分析: 自然教育研究センターのせせらぎ水温管理

2014年2月からホタル生態環境館の管理業務を行っていた自然教育研究センターの管理日誌から、せせらぎの水温のデータを拾ってみます。ホタル幼虫の生育には水温を冷たすぎず熱すぎず保つのが重要だと認識しています。

管理日誌の「せせらぎ水路」の「水温(℃)」のデータを拾って、東京の平均気温のデータと一緒に時系列に並べたのが以下のグラフです。見にくい場合は別画面でどうぞ。

水温の測定時刻が一定しないためのバラつきはあると思われます。
東京の平均気温データは以下のページからダウンロードしてきました。
 気象庁|過去の気象データ・ダウンロード
 http://www.data.jma.go.jp/gmd/risk/obsdl/index.php

せせらぎの水温の時系列変化(2014年2月8日~9月30日)



グラフを見ていただくと以下の疑問が浮かび上がってきます。
  • せせらぎの水温は、季節が冬、春、夏と進むに連れて、どんどん上昇している。
    5月中旬から17℃以上の日が続出し、最高温度は9月25日の25.6℃である

    ホタルの飼育環境としては暑すぎるのではないか。
  • せせらぎには、水の冷却・温熱が可能な装置が設置されていたにも関わらず、水温を制御していなかったのではないか
    なぜ、ホタルの飼育を引き継ぐまでの飼育方法(温度コントロール)を踏襲しなかったのか? まるでホタルが育って貰っては困るかのような温度制御放棄に見える。
以上


データ分析: 自然教育研究センターのせせらぎ溶存酸素量(DO)測定2

2014年2月からホタル生態環境館の管理業務を行っていた自然教育研究センターの管理日誌から、せせらぎの溶存酸素量(DO)のデータを拾ってみます。ホタル幼虫の生育には水中に十分な酸素が溶け込んでいる必要があると言われており、従来のホタル生態環境館では、できるだけ飽和溶存酸素量に近いレベルを保つようにしていたそうです。

前回は測定回数を調べました。今回は、DOの測定値について調べてみました。

溶存酸素量(DO)は、水中に溶存する酸素の量を示します。DOには上限値があって、それを「飽和溶存酸素量」と呼びます。Wikipediaによると、「飽和溶存酸素量は気圧、水温、溶存塩類濃度などによって変化する」とのことで、蒸留水、一気圧下における各温度の飽和溶存酸素の一覧が載っています

管理日誌に記録されているせせらぎの水温、DO値などの計測値に飽和DOとDO率を付け加えたのが下表です。(管理日誌からDOを計測したデータのみを抽出した)

飽和DO: Wikipediaにあった蒸留水、一気圧下における各温度の飽和溶存酸素量一覧から
DO率: 測定されたDOと飽和DOの比率

日付時刻気温水温pHDO飽和DODO率
2014-04-0111:3918.712.58.1513.610.31131.9%
2014-04-0809:3623.813.18.0910.010.1798.3%
2014-04-1509:2023.713.38.0111.410.13112.5%
2014-04-1915:0715.112.98.2110.210.2299.8%
2014-04-2010:4512.113.68.039.910.0698.4%
2014-04-2214:5318.113.08.129.110.2089.2%
2014-04-2614:2025.113.88.059.710.0296.8%
2014-04-2916:3518.413.28.098.210.1580.8%
2014-05-0611:3813.013.38.129.210.1390.8%
2014-05-1314:5024.315.07.387.59.7676.8%
2014-05-2014:1526.217.87.969.09.2297.6%
2014-05-2715:4724.617.38.209.69.31103.1%
2014-06-0314:4025.818.58.039.59.10104.4%
2014-06-1015:0822.517.38.278.99.3195.6%
2014-06-1713:1522.818.78.216.69.0672.8%
2014-06-2413:1023.118.37.697.19.1377.8%
2014-07-0116:4022.418.17.486.99.1775.2%
2014-07-0815:3028.319.47.277.18.9479.4%
2014-07-1514:1324.820.67.886.98.7578.9%
2014-07-2214:0526.319.77.686.08.8967.5%
2014-07-2914:2029.119.88.047.78.8886.7%
2014-08-0514:0724.221.47.886.88.6278.9%
2014-08-1211:4227.322.77.555.98.4469.9%
2014-08-2209:1526.123.87.716.48.2977.2%
2014-08-2611:5025.823.87.416.08.2972.4%
2014-09-0213:4526.524.67.746.68.1880.7%
2014-09-0913:1027.023.87.927.28.2986.9%
2014-09-1616:5024.324.27.837.68.2392.3%
2014-09-2313:0725.821.87.926.48.5674.8%
2014-09-3015:0025.322.37.847.48.4987.2%

上記のデータから、DO測定について以下のような疑問があります。

  • 飽和溶存酸素量を越えるDOを測定したケースが4回ある。(DO率が100%を越えているケースで、上の表の黄色のセル)
    特に、4月の測定では132%、113%と10%以上も上回っており、測定環境条件の差と見るには大きすぎる。
    このような異常値に対して、管理日誌に何らのコメントも記載されていない。これで正常な管理と言えるのだろうか?
  • DO率が80%を下回るケースが12回もある。うち2回は70%を下回っている。(上の表のピンク色のセル)
    DO率の低さは水質悪化の危険性を示しているが、これについても管理日誌に何らのコメントも記載されていない。これで正常な管理と言えるのだろうか?

以上

データ分析: 自然教育研究センターのせせらぎ溶存酸素量(DO)測定

2014年2月からホタル生態環境館の管理業務を行っていた自然教育研究センターの管理日誌から、せせらぎの溶存酸素量(DO)のデータを拾ってみます。ホタル幼虫の生育には水中に十分な酸素が溶け込んでいる必要があると言われており、従来のホタル生態環境館では、できるだけ飽和溶存酸素量に近いレベルを保つようにしていたそうです。

今回は、まずDOの測定回数を調べてみました。以下の表に自然教育研究センターが管理を開始した2014年2月から9月までのDO計測回数を示します。

日数DO計測回数業務委託仕様(抜粋)
2210毎日、ホタル流れ(せせらぎ)、およびビオトープ(実験水路)における水温、DO、pHを計測する。
3310同上
4308ホタル流れ(せせらぎ)、およびビオトープ(実験水路)における水温及びpHについては毎日、DOについては、月に1回以上計測する。
5314同上
6304同上
7315同上
8314同上
9305同上

上の表の「業務委託仕様(抜粋)」の欄には、板橋区が自然教育研究センターと締結した委託契約の中にある仕様書から、DOの測定に関する部分を抜き出したものです。

これを見ると、2月~3月の契約では毎日DOを計測する仕様になっていますが、管理日誌にはDO測定結果を載せる欄が無く、1回も計測されていない事が分かります。

これは契約違反であり、水質管理作業の品質を満たしていないと思いますが、なぜ板橋区はこのような違反を見逃しているのでしょうか? それとも仕様自体を変更したのでしょうか? 2014年1月まで飼育業務を委託されていた「むし企画」は、質問に答えられなかったとの理由で突然契約を解除されました。しかし、自然教育研究センターは、このような契約違反と思われる報告をしながら、何も処分を受けていません。たいへん不公平な処遇であると感じますね。何か理由があるのでしょうか?

以上



2015年6月1日月曜日

写真: ゲンジボタルの初羽化

これも、阿部宣男博士のFacebookから借用させていただきました。
2015.5.26に見られたゲンジボタル今初夏初羽化の写真とのこと。苔は「ハナ苔」です。


以上

写真: ゲンジボタル幼虫の密集

ゲンジボタル幼虫が密集しているシーンの写真です。


10㎝四方にいるゲンジボタル3齢~終齢幼虫。白御影石の1粒の大きさは約15㎜前後。何匹いると思いますか?
Posted by 阿部 宣男 on 2015年5月27日



ゲンジボタル終齢幼虫の塊。
Posted by 阿部 宣男 on 2015年5月28日


以上

2015年5月24日日曜日

データ分析: 自然教育研究センターのせせらぎ温度計測時刻の分布

資料: 自然教育研究センターの管理日誌(2014年2月~9月)」に自然教育研究センターの管理日誌を資料として示しました。

今回は、管理していたホタル生態環境館のせせらぎの温度計測が行われた時刻に着目してみました。
2014年2月8日から9月30日まで合計235日間の測定結果が載っているので、そこから「せせらぎ水路 測定時間」の項目に注目して、1時間毎の分布を調べた結果が下表です。

この時刻以降この時刻以前回数割合
8:009:0031.3%
9:0010:005121.7%
10:0011:00239.8%
11:0012:00208.5%
12:0013:0052.1%
13:0014:005021.3%
14:0015:003414.5%
15:0016:002711.5%
16:0017:00229.4%
17:0018:0000.0%

驚いたことに、せせらぎの温度を計測している時刻がバラバラなのです。9~10時の間が最も多くて51回ありますが、真昼の13~14時の間も50回あります。

環境の温度などの測定をする際には、毎日決まった時刻に行わないと意味がないと小学校か中学校で習った覚えがあります。温度を測る時の時刻を揃えるのは当然だと思ってきました。しかし、自然教育研究センターの管理では、そうではなかったようです。

なお、分布を求める際には、元の管理日誌をOCRでデータ化して集計を行いました。一応、目視でチェックもしましたが、もしかするとデータの誤りがあるかもしれません。もし、何かおかしな点に気が付かれましたら、コメント欄などで教えていただければ幸いです。

以上

松崎いたる区議がホタルの生息密度が高すぎる論拠にしていた数字をこっそり修正

松崎いたる区議は、ホタル生態環境館での飼育密度が高すぎると主張されており、その論拠として、幼虫一匹あたりの川底の面積が小さすぎるという点を挙げていました。
具体的には、ブログにて以下のように主張されていました。
ホタル館のせせらぎは、湿地帯5.4㎡(1.8m×3.0m)と流れの部分19.5㎡(15m×1.3m)から成り、川表面積は、249,000㎠(54,000㎠+195,000㎠)=24.9㎡です。
 さなぎになるため上陸する寸前までこのせせらぎの中で過ごすのですが、2万匹の終齢幼虫(体長は約2センチ)がせせらぎの中にいるとすると1㎡あたり803匹以上という高密度になります。逆に1匹あたりの面積は1.24㎠しかありません
実は、この最後の計算は間違ってました。
24.9m2 ÷ 2万匹 = 12.4cm2
になる筈で、松崎いたる区議の計算は、これを1桁小さく算出していたのです。

この間違いは論拠を崩しかねない重大なものですから、ツイッターにて指摘したところ、いつの間にか、特に説明もなく、ブログの記事が12.4cm2に修正されていました。公人としては、公式見解にも等しい記事の修正の際には説明責任を果たされるべきではないかと思います。

2015年5月24日昼ごろまでの記述: 1.24cm2 となっていました。


2015年5月24日18時の記述: 12.4cm2 に修正されています。


以上