2015年6月28日日曜日

写真: ヘイケボタルの羽化

Facebookからの埋め込み投稿です。

2015.6.23ヘイケボタルも昨夜羽化しました。撮影者:阿部宣男
Posted by 阿部 宣男 on 2015年6月22日

以上

生息数調査から1年以上たっても管理職を処分しない板橋区の謎

ホタル生態環境館に関しては、ホタルを飼育していた阿部宣男博士が板橋区から懲戒免職処分になり、飼育業務を請け負っていた「むし企画」が板橋区から契約解除されました(2件とも処分を不服として板橋区は裁判を起こされています)。

ところが、生息調査から1年以上たった今も、板橋区は管理職(上司)の処分を行っていません。少なくとも管理責任はあるので、職員や業者への処分と同時か相前後して管理職への処分が行われるのが普通の感覚ではないかと思います。

この件について、松崎いたる区議のFacebookへの投稿のコメント欄で、論点が良く分かる議論が展開されたので、引用させていただきます。ちなみに、私は松崎いたる区議からブロックされた状態なので、公開投稿であっても読むことはできません。引用部分は友人が送ってくれたものです。また、コメントをした方のアカウント名は「コメント者」に置き換えました。赤字は引用者によります。

元の投稿:
https://www.facebook.com/itall.matuzaki/posts/397046740501713

松崎 いたるさんが新しい写真2枚を追加しました
5月22日
きょう開催された板橋区議会臨時会で、私・松崎いたるは区民環境委員会の副委員長に選出されました。廃館になったホタル生態環境館を所管していた委員会において2年連続で副委員長をつとめることになりました。
以下がコメント欄での議論です。
コメント者
ホタルは結局、上司の責任を問わないんですね。元職員を処分してから1年経つのに上司の処分がないのは納得いきません。管理責任があり、自分の部下が処分されているんですよ。板橋区も議会も信用できませんね。これじゃ。
5月22日 13:53
松崎 いたる
事実の解明が私の仕事です。事実の解明のないまま、上司の処分を目的にすることは本末転倒です。
5月22日 23:40
コメント者
事実の解明って当該職員の処分をしてから1年以上経つのに上司の処分はないのは変ですよ。民間企業ではありえないですし、その間に上司が退職したり区長が変わったら(今回の選挙ではかわりませんでしたが)退職金が出たりするんですよね。当該職員を懲戒処分した時点で管理職の管理が出来ていないのを役所自ら認めているのですから、それだけでも処分理由になりませんか?結果が出るのはいつですか。
5月25日 10:00
松崎 いたる
上司の誰を、どんな理由で処分するのですか? 「処分」を目的化すべきではないと考えています。
5月25日 10:05
コメント者
管理責任だけでも十分な理由になるでしょう。民間企業で部下が不正を働けば、上司も処分されますよ。共産党さんもよく国政で任命責任と総理等に追求しているじゃないですか。処分した職員の行為をどうして当時の上司は気が付かず、今になってなんですか?監査は何をしていたのでしょうか。上司はどのように部下の業務を管理していたのでしょう。10億という税金をどう考えているんですか。松崎議員自身が元職員が不正していたといっているじゃないですか。松崎議員の理屈なら今後、共産党は任命責任は追及しない方が良いですよ。
5月25日 10:25
松崎 いたる
管理責任という一般的なことでは「処分」はできません。誰がどんな責任があったかを明らかにしなければないりませんが、ホタル博士が不正を認めていないことが、実態解明の大きな障壁になっています。
5月25日 10:29
コメント者
なら、時間を決めてやるべきです。もう一年以上です。何か政治家が秘書がやったことだから分からないで逃げてるのと変わらない気がします。ちなみに契約時に使った館長印は公費で作ったんですかね。私費ですかね。公費ならその時点で役所はアウトだと思います。そういう点とかも調べてください。
5月25日 12:22
コメント者さんの意見は妥当だと思います。処分した時点で、処分に該当する不祥事があったと認めているのですから、その管理責任によって上司に対しても処分を出すのが常識的な対処でしょう。また、議論の流れを見ると、共産党が国政の場で総理の任命責任を追及している事を、松崎いたる区議は、管理責任という一般的なことでは処分できないと批判しているように見えます。共産党も一枚岩ではないのですね。


以上

板橋区も認めたホタル累代飼育について

「累代飼育の有無に関して板橋区と松崎いたる区議が真逆の主張をしている事が明らかに」という記事で、むし企画が板橋区を訴えた裁判の中で、板橋区が「ホタル施設内で、ホタルが飼育されていたという事実は争わない」と回答したことをお伝えしました。

むし企画側の求釈明申立書では、「なお、実際には、ホタル持込みの事実はなくホタル館では累代飼育が行なわれていたのであり、以下の釈明によって、原告として、乖離報告書の記載内容が事実であると認めるものではないことを、念のため付言する」と主張していたので、板橋区はこの回答によって、ホタルの累代飼育の事実を認めたことになります(擬制自白)。

私も累代飼育はあったと考えています。その理由の一つは、2013年まで、板橋区自身がホタルの累代飼育を誇りにし、それを広報し、特許を取得し、特許使用料を取り、見学者の満足度調査でも高い評価を得ているとしてきた事です。もし仮に板橋区が累代飼育を否定するならば、20年以上にわたって納税者や利用者を欺いてきた責任を取るのが先決でしょう。私は政治に疎いですが、もし板橋区が累代飼育を否定したら区長辞任レベルの大事件だと思いますよ。

この件に関し、松崎いたる区議は、Twitter上でも飼育実態が無いと主張しています。区の見解と真っ向から対立する意見であり、今後の板橋区との論戦に注目したいと思います。以下、Twilogからの引用です。



松崎いたる区議の発言を以下に引用します。
持ち込んだ成虫が繁殖していて不思議はありませんが、「飼育」といえるものではありません 
他所から持ちこんだホタルを見せていた偽装です 
疑いがあるから調査したのです。累代飼育に証拠がない 
25年間の飼育実態が何も確認できない。 
板橋区ホタル館の受託事業者「むし企画」に業務の実態があるなら、それを示すことで疑問は解消するのに…。

以上

写真: ゲンジボタルが産卵を終えて飛び立つ瞬間

阿部宣男博士のFacebook投稿から転載させていただきます。

ゲンジボタルが産卵を終えて飛び立つ瞬間。
撮影日: 2015.6.22
撮影者: 阿部宣男

以上

2015年6月24日水曜日

濾材の殺菌方法は煮沸消毒だけではなかった

「板橋区ホタル生態環境館あれこれ: データ分析: 自然教育研究センターのガス使用量の謎」に、阿部宣男博士時代のホタル生態環境館では、日常的に濾材や飼育道具の煮沸消毒を行っていたという話を書きました。

煮沸消毒は素人の飼育にも使われる方法なので、業務飼育であれば高頻度で行われていても不思議ではないと考えていました。しかし、更に詳しく話を聞いてみると、行われていたのは煮沸消毒だけでは無いと分かりました。記述が不足していた事をお詫びします。上記の記事は後日訂正したいと思います。

さて、以下の写真がその方法を示しています。直火焼きです。ホタル生態水槽内の濾材の一つである「抗火石」を水槽から取り出し、生物等が付着していないことを確認後、直接ガスコンロにかけて雑菌を殺しています。更に、その上からガスバーナーでも焼いています。これを自然冷却して、再度元の水槽に戻していたそうです。

撮影日: 2011年7月22日
撮影者: 阿部宣男博士
撮影場所: 板橋区ホタル生態環境館事務室入口ガス台



抗火石のような多孔質の濾材は、細菌の死骸や細菌が集めた物質でだんだん穴が詰まってしまい、交換が必要になるそうです。問題なのは、多孔質の濾材が目詰りすると、その中に酸素を嫌う「嫌気性細菌」が生息し始めることです。この菌が増えると、酸素濃度が著しく低下し、飼育動物の存続が危うくなるとの事です。

殺菌処理を行うと繰り返して濾材を使えるので、濾材寿命を延ばす効果もあったそうです(とはいえ、数年に一度は交換)。煮沸消毒ではなく、直火焼きを用いたのは以下の理由によるとのこと。
  • 抗火石は隙間が奥の方まで開いているため、熱湯では奥の方に棲む細菌を死滅できないリスクがある。直火焼きの方が殺菌効果が確実。
  • 各水槽に平均10個、せせらぎの濾過槽700リットル×4本の中に、抗火石だけでも合わせて1立法メートル近くあった。この多量の濾材を殺菌するには、鍋で煮るよりも直火焼きの方が効率が良かった。
【追記2015-6-28】
この投稿に関して、松崎いたる区議から以下の質問をいただきました。


「『嫌気性細菌』が増えると、酸素濃度が著しく低下」の意味がわかりません。『好気性』の間違いじゃありませんか?

私の解釈は以下の通りです。尤も、この記事を書いてから調べた付け焼き刃の推論です。

タンパク質やアミノ酸が分解されるとアンモニアが発生し、生物に悪い影響を与えます。

好気性細菌は、酸素を使ってアンモニアを分解し、亜硝酸塩(毒性強い)に変え、更に、これを硝酸塩(毒性弱い)に変えることで環境をキレイにしてくれます【硝化作用】。酸素豊かな水槽のフィルターの中で働いているのは好気性細菌です。

しかし、好気性細菌は硝酸塩を分解できません。硝酸塩も濃度が高くなると有害なので、時々水を入れ換えて硝酸塩の濃度を下げる必要があります。だから、水槽にフィルターを入れてあっても、水換えは必須なんですね。今回、水換え必須の理由を初めて知りました(笑)。

酸素を嫌う嫌気性細菌は、この硝酸塩を窒素(ガス)に変えられます【反硝化または脱窒】。

それでは、好気性細菌と嫌気性細菌の両方があれば、アンモニアを分解して、最終的に窒素ガスとして放出できるので万々歳・・・と思うのですが、そうはうまく行きません。

嫌気性細菌が硝酸塩を窒素に変換する際には、一旦、硝酸塩を毒性の強い亜硝酸塩に変換してしまうのです。嫌気性細菌が作った亜硝酸塩は、一部は嫌気性細菌が窒素に変換するでしょうが、一部は再び好気性細菌が硝酸塩に変換します。

つまり、好気性細菌と嫌気性細菌が同居する環境では、
亜硝酸塩⇒好気性細菌⇒硝酸塩⇒嫌気性細菌⇒亜硝酸塩⇒振り出しに戻る
という繰り返しが続くことになります。

繰り返しが発生すると、好気性細菌の処理する亜硝酸塩が増えるので、好気性細菌がどんどん酸素を消費します。つまり、好気性細菌が働いている環境に嫌気性細菌も発生すると、両者の間で相反する変換が行われ、好気性細菌が更に活発に活動し、結果として溶存酸素量が下がるのだと考えます。

【追記終了】

以上

2015年6月21日日曜日

累代飼育の有無に関して板橋区と松崎いたる区議が真逆の主張をしている事が明らかに

前館長である阿部宣男博士が松崎いたる区議を名誉毀損で訴えた裁判の口頭弁論が2015年6月11日に開かれました。ここで出された被告側(松崎いたる区議側)の準備書面が ここ に公開されました。

この準備書面の中に以下のような主張があります(赤字は引用者による)。なお、以下で言う「被告」は、松崎いたる区議のことです。
(2) 被告の論評の合理性 
ア 被告は,2014(平成26)年1月27日に行われた板橋区資源環境部環境課による調査の結果,ホタル館において発見されたホタルの幼虫は2匹だけであり,未発見のホタルを推計しても23匹にしかにとどまった(乙第2号証)ことから,それまで毎年2万匹を継続して累代飼育を続けているという報告自体が事実に反するものであったことを踏まえて,累代飼育が続けられてきたことを裏付ける資料,記録は原告の主張以外にないことから,累代飼育が科学的検証に耐えられないものと評価するに至ったものである。 
そこで,被告は,「ホタル飼育はウソだった」と評価し(本件記事1),「2万匹を成虫にするような飼育実態はなかったことを示唆しています」(本件記事4),さらに「25年間の累代飼育が本当にあったのか」という議会質問をしたところである(議会発言)。
板橋区によって実施されたホタル生息数調査については、調査の設計や実施に大きな問題点がある他、結果として間違っていたことも、このブログで指摘してきました。したがって、私は、この調査結果を無批判に採用する上記の主張は無理があると思います。

それはさておき、上記には、さらに重要な主張があります。「累代飼育が続けられてきたことを裏付ける資料,記録は原告の主張以外にない」「累代飼育が科学的検証に耐えられない」という主張です。

この口頭弁論の翌週の6月19日に、むし企画が板橋区を訴えた裁判の口頭弁論が開かれました。ここで、既に記事に書いたように、むし企画側の求釈明申立に対して、板橋区は「ホタル施設内で、ホタルが飼育されていたという事実は争わない」と表明しました。

求釈明申立書では、「なお、実際には、ホタル持込みの事実はなくホタル館では累代飼育が行なわれていたのであり、以下の釈明によって、原告として、乖離報告書の記載内容が事実であると認めるものではないことを、念のため付言する」とまで主張していました。したがって、板橋区はこの回答によって、ホタルの累代飼育の事実を認めたことになります(擬制自白)。

上記から以下のように考えられます。
  • 松崎いたる区議の「累代飼育が続けられてきたことを裏付ける資料,記録は原告の主張以外にない」という主張は間違っています。板橋区自身が累代飼育の事実を認めているからです。
  • 松崎いたる区議の「累代飼育が科学的検証に耐えられない」という主張は、板橋区の累代飼育を認める見解を真っ向から否定しています。

板橋区は、ホタルの累代飼育を他所にない特長としてアピールしてきました。そして、ホタル夜間公開は毎年1万人を越える入場者を集め、高い評価が得られていることも区議会で認められてきました。したがって、板橋区が累代飼育を認めるのは当然とも言えるのですが、これを真っ向から否定する松崎いたる区議は、今後、区議会でどのように板橋区と対決して行くのか注視したいと思います。


以上

区外からの来訪者も多く評価の高かったホタルの夜間公開

板橋区区議会の議事録からの引用です(赤字は引用者による)。
かつてのホタル夜間公開が高い評価を得ていたことが分かります。


2013.09.25 : 平成25年第3回定例会(第2日) 本文

30 : ◯いわい桐子議員
・・・
次に、ホタル生態環境館について質問します。
 ホタル生態環境館は、福島県大熊町と栃木県栗山村からホタルの卵を譲り受けて飼育を始め、1993年に「ホタル飼育施設」を開設し現在に至っています。
 この施設で生息するホタルは、ふるさとの小川と同じような水辺の中で、メダカやカワニナたちと「共生」しながら、自らの力で成長し、世代交代をして生息を続け、現在は25代目のホタルが誕生しています。
 区は環境指標の昆虫であるホタルが生息できる環境をつくり、生育過程、成虫の飛翔等の公開を通じ、生き物とのふれあい体験の機会を提供することや、ホタルを中心とした生態系や生物多様の大切さを理解してもらうことで、意識啓発を行い、環境意識向上を図ることを目的としてきました。
 夜間特別公開は、1日で2,000人を超える日もあり、全体で1万人を超える入場者です。そのうち1,300人が答えたアンケートでは、自然環境を守る大切さ、自然に触れ合う充実感などの感想が寄せられ、満足度も高く、92.3%が「また次回見たい」と答えています。この評価に対する区長の見解を伺います。
 また、アンケート回答者のうち43.5%が区内在住者で板橋区以外の都内在住者は37%、他県からは19.5%です。板橋区発信の「ホタルの光」が環境意識向上として、東京都内だけでなく、他県にまで効果を広げています。意識向上の役割を内外に発信していることに対する区長の認識を伺います。
 未来創造プランでは、ホタル生態環境館を「廃止」としています。その理由は、老朽化と同時に土地利用上の制約があるため、飼育施設の設置ができないことや、飼育技術継承の困難さです。
 この施設は、水も土も空気もきれいでなければホタルが生きられないことを通じて、命なすものが皆生きていかれる環境が必要であることを示しているもので、「エコポリス板橋環境都市宣言」の象徴のような存在です。
 この役割や技術を、例えば、熱帯環境植物館のような区の施設なども含め、これまでのように区民がホタルに触れ合えることを条件に、何らかの方法で継承していく努力が必要です。区長の見解をお示しください。
・・・

33 : ◯区長(坂本 健君)
・・・
 次は、ホタル生態環境館に関連いたしまして、満足度の高い夜間特別公開についてのご質問であります。
 今年度も1万人を超える方々に見学していただいたことに大変感謝をしております。アンケートからは多くの皆様にご満足いただいたことがうかがえておりまして、夜間ホタル特別公開の率直な感想と認識をしております。
 続いて、区内外に環境の意識向上を発信することについてのご質問です。
 入場者の半数以上が区外からの見学という状況から見ますと、夜間特別公開が区民のみならず、他の自治体の住民の皆様にも評価を受けているものと考えます。また、様々な方の環境意識の向上につながることも期待をしているところであります。
 次は、施設の継承についてのご質問です。
 現在、ホタル生態環境館がある敷地につきましては、都市計画上の用途規制によって再建築は難しい状況にございます。また、未来創造プランにおきましては「廃止を含めた施設のあり方について検討する」としておりまして、現在、その検討を進めているところでございます。
・・・

以上