2015年1月12日月曜日

板橋区のホタル生息調査の設計書は存在しなかった

板橋区のホタル生息調査の報告書の誤り」の記事で、この報告書に含まれる重大な誤り~時期も方法も体長推定も間違っていた~を指摘しました。そうすると、この間違った調査がどのようにして「設計」されたのかが気になります。どのような根拠で、幼虫を探し難い時期を選び、幼虫を殺してしまうリスクのある調査方法を選び、杜撰な体長推定をしたのでしょうか?

板橋区がホタル生息調査を行うにあたって、調査を担当した「自然教育研究センター」との間で契約が交わされました。 契約書では、調査計画書の提出が義務付けられていました。そのため、この問題に関心を持った人が、板橋区にこの「調査計画書」を情報公開請求しました。ここに根拠が示されている筈です。

ところが、返ってきたのは「公文書不存在通知書」でした。調査計画書は存在しなかったのです。


これは以下の点で大きな問題です。
  • 提出されるべきものが提出されずに委託が行われているのは契約違反。行政の手続きとしても不当。この業者に対しての不当な利益供与(義務付けられた書類提出を事実上免除している)の疑いもあるのでは?
  • 設計無しにどのようにして調査を行ったのか? 誰がどのような根拠に基づいてどのように調査を設計したのか? 調査の正しさを根拠付けるものが無かったとすると、そもそも調査や報告の正当性は極めて疑わしいものとなります。
板橋区や板橋区区会議員には、こういった行政のプロセスの不正を是非追及していただきたいと思います。

この記事を書いていて思い出したのですが、Twitterで日本共産党の松崎いたる区議に、この計画書を出すべきだと要求したことがあるのですが、全く聞き入れて貰えませんでした。松崎いたる区議は、元職員の責任追及には熱心ですが、板橋区行政の責任には甘いようです。ちなみに、松崎いたる区議は、元職員から名誉毀損で訴訟を起こされています。その訴状と思われる文書は ここ に公開されています。

以上



1 件のコメント:

  1. この設計書なしに実施した生息調査の影響がこんなところにも出てきています。
    https://www.facebook.com/joel.barry.14?fref=ts
    Facebookなので見れない方もいると思うので下記にコピペします。

    【簡単に言うと、いままで一度も人が踏み入れていないところにせせらぎ(人工で造られた川)に踏み込んだために、穴を開けてしまいそこから水が漏れている】


    年も明け2015年!
    昨日、年始のホタル生態環境館見学へ行ってきました。
    全体的に落ち葉がかなり目立ち、以前のホタル館の雰囲気は消え、管理自体も行き届いていない様子でしたが新年の挨拶と共に中へ入れて頂きました。
    そして肝心の「せせらぎ」に入り更にショックを受けました。。
    以前と比べて水位がかなり下がってしまい、腐葉土のような臭いと共に下流の方からは「ゴボゴボ」という異音まで。。
    思わず水位についてスタッフに訊ねたところ、写真の状態がいま出来る最大水位で、これが限界だそうです。
    以前に外管は検査したところ、結果は水漏れ等の異常は全く見られずおそらく、せせらぎ内部のどこかに亀裂が入っている可能性があるとの事で、現在は応急処置として毎日水道水を足してはいるものの、翌日に水位は写真の通り元に戻ってしまうそうで、こうした対処療法を行ってはいるものの、毎月の水道料金が高く付いてしまう為、もう手の施しようがない状態だそうです。。
    すっかり変わり果ててしまったホタルの「せせらぎ」

    以前は生き物もモリアオガエルをはじめ、多くの動植物が生息していました。
    ですがこの日、肉眼でアメンボ数匹を確認したのみで、スタッフからも「今はアメンボ以外に生息している生き物は居ない」との回答でした。
    一昨年まで夜間公開でも大いに賑わった「板橋区ホタル生態環境館」は不当な処分で施設を追い出された阿部館長の居ない今、このまま朽ち果て閉鎖を迎えてしまうのでしょうか。
    なんとも複雑な思いでホタル館を後にしました。

    ※分割写真は左が2013年、右が現在です。

    皆様今年もよろしくお願い致します!

    【このように「お手上げ」といわんばかりのスタッフこそが自然教育研究センターです。きちんと調査計画を立てていれば、せせらぎの構造がわかっていたことでしょう】

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