2015年5月6日水曜日

むし企画との契約解除の理由について

2014年1月27日の生息数調査の前までは、ホタル飼育業務の委託先は「むし企画」でした。しかし、生息数調査の後、1月末をもって板橋区が契約を解除しました。むし企画は、この契約解除を不服として板橋区を提訴しており、裁判は今も継続中です。

まずは経緯を振り返っておきます。
2014-01-27
板橋区による抜き打ちのホタル生息数調査。元館長への事前連絡一切なし。
作業委託先は(株)自然教育研究センター。資源環境部長と環境課長が立会い。
調査の結果、見つかったのはゲンジボタル2匹、ヘイケボタル0匹。全体として23匹と推定。 
2014-01-30
夕方、元館長に対し課内異動が発令され、館長職を解かれる。
更に、元館長に対し「三日以内に立ち退くように」と業務命令が出される。
業務委託されていた『むし企画』に対し、板橋区から電話にて2月1日にて契約解除すると通告。内容証明付き郵便にて契約解除通知が発送される。(元の契約期間は2014年3月31日までであった) 
2014-02-01
「むし企画」との契約が解除され、新たに「(株)自然教育研究センター」への契約がスタート。
いきなり契約解除とは穏やかではない方法ですが、いったいこの理由は何だったのでしょうか?

2014年10月28日の決算調査特別委員会での総務部長の答弁では、「本契約の履行状況」と「むし企画の実態に関するむし企画の代表者の話」が代表例として挙げられています。
2014.10.28 : 平成26年 決算調査特別委員会 本文
◯総務部長
 契約行為として問題があるんではないかというご質問でございますけれども、ホタル生態環境館に係る本業務委託契約につきましては、これまでむし企画が蛍の飼育に係る業務について、蛍に係る飼育技術や飼育実積から契約の相手方として最適であると判断し、随意契約を行ってきたものでございます。
 このたび、本契約の履行状況やむし企画の実態に関するむし企画の代表者の話等から、今後、契約履行は不可能と判断し、契約の解除を行ったものでございます。
この同じ問題について、その8ヶ月前に行われた区民環境委員会で環境課長が2回答弁しています。1回目の答弁では、当然答えられるべき質問に答えられなかったという理由と、仕事ができていない(幼虫がいない)という2点を理由に挙げています。この2つは、順番は違いますが、上記の総務部長の答弁と同じ内容と思われます。
ところが、2回目の答弁で、仕事ができていなかったという方の理由を撤回しているのです。総務部長の言う「本契約の履行状況」は理由ではなかったと解釈できるでしょう。
2014.02.19 : 平成26年 区民環境委員会 本文 
◯環境課長
 資料については、後ほど提出させていただきます。
 あと、むし企画の解除に関しましては、約款の中で11条に、甲は区ですね、乙は代表者になると思うんですけど、次の各号の1に該当する場合は、その契約を解除することができると。この場合において、第1号の規定により契約を解除するときは、何ら催告を要しない。要するに即刻解除できるという規定がありまして、その即刻解除できるところに、契約を履行しないとき、または履行する見込みがないと甲が認めたときという、その部分を使ったものでございまして、その部分につきましては、先ほど申し上げましたが、ヒアリングの中で受託者であれば、当然のように答えることができるようなことを、私どもの質問に答えることができておりません
 それと、もう1点は、受託者として適正に仕事をしていたのであれば、せせらぎの中に幼虫がたくさんいるはずです。ところが、幼虫もいないということであれば、仕事ができていないと私どもは判断したものでございまして、それについては、課から契約管財課に文書を出して、契約管財課からそういった通知が行ったと認識しております。 
◯環境課長
 申しわけございませんでした。2点ほどございます。
 まず、1点、むし企画の契約解除の部分について、今回の検査結果を参考にしてというような説明をいたしましたが、それは内部的な意思決定と前後していまして、むし企画の契約解除につきましては、本人にヒアリングしたところ、業務については全て担当者の指示に従っており、どんな職員が仕事をしているかとか、仕事の内容については、私はわかりませんというような趣旨がありましたので、今回の1月末の時期に契約解除したものでございます。そのように訂正させていただきます。
 2点目でございます。解除に当たって、電話の内容でございましたが、電話の内容につきまして、1点つけ加えさせていただきますと、まず「契約解除ですよ」と電話でお知らせしたところ、「わかりました」と。その後、「従業員とかいるけど、大丈夫なのか」というような趣旨の質問をしたところ、「構わない」というような回答があったと聞いております。
 以上でございます。申しわけございませんでした。
板橋区から、上記のような矛盾する見解が答弁されているのですが、正しい見解はどちらなのでしょうか?

以上

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