2016年5月4日水曜日

日本原子力研究開発機構が除染技術の普及妨害で提訴されていた(3)~松崎いたる区議は赤旗記事を「報道ではない」と批判

1月24日の記事にて、日本原子力研究開発機構が除染技術の普及妨害で提訴されていた件について触れました。この時の赤旗の記事では、4月25日に結審予定となっていますので、予定通りなら既に結審している事になります。

さて、この件については、松崎いたる区議がFacebookに投稿しており、ここで取り上げられた除染技術について疑問を呈しておられます。


この投稿のコメント欄にて非常に興味深いやりとりがあったので、以下に引用させていただきます。私は松崎いたる区議からFacebook上でブロックされているため、友人が送ってくれたテキストを再掲させていただきます。また、コメントをされた方の氏名はイニシャルに変換させていただきました。

SN氏は、「原研機構、ゼネコンなど大きな勢力によって被害を受けた人が声を挙げているのだから、その声に寄り添って、その訴えが誠実なものかどうかを判断して、裁判の動きを報道する、それがジャーナリズムとしての姿勢ではないでしょうか」と述べておられ、私もこの意見に賛成です。権力を持っている行政機構に対して個人が訴えを起こすのは、相当の理由と覚悟があったと思っており、訴えを起こした弱い立場の人たちの声を聴くのは報道に不可欠な姿勢だと思います。

これに対し、松崎いたる区議は、「新たな技術だというなら主張する側が立証してほしいと思います。樹木や土壌から溶出した汚染水をどうするのか? そのことも明らかにできないのでは、報道する価値はないと思います」「社内人事に原研機構が介入したという主張も原告の訴えだけで道理アリとはいえません」と、原告の主張への疑問の方を強く主張しています。

松崎いたる区議は、最後には、「私は赤旗が道理アリとした根拠を知りたい。根拠も示さず、それを受け入れろというのでは、報道ではありません。」と、赤旗の記事を「報道ではありません」と強く批判しています。

この報道がなければ、このような訴えが起こされている事自体が知られる事もなかったでしょう(実際、私はこの記事を見るまで、この訴訟の事を知りませんでした)。その意味でも、赤旗の記事には報道として大きな価値があったと私は思います。

以下、コメント欄からの引用です。


SN氏 
松崎様
平成23年度 「除染技術実証試験事業」 概要
平成24年2月21日
独立行政法人日本原子力研究開発機構
福島技術本部
http://www.aec.go.jp/・・・/siryo2012/siryo07/siryo1-2.pdf
p.22に
モルクラスターオゾン水による各種構造物の除染実証試験
受託者:ネイチャーズ(株)
の概要が載っています。

セシウム微粒子が吸着した泥などがコンクリート表面にくっついているのを引きはがす技術として高濃度オゾン水が有効であるという技術でしょうから、それは実際に実験して検証すれば、どれだけ有効な技術であるは、すぐにわかることだと思います。(セシウムの消滅技術などではありませんから、ニセ科学などではないと思います。)

実用化するうえでは、コストやオゾンの作業員への健康影響などが考慮される必要があると思いますが。
記事の裁判の経過については、具体的なことはわかりませんが、単なる技術問題ではなさそうですね。
冷静な判断をお願いします。
いいね! · 3 · 1月21日 13:20

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松崎 いたる
そうですね。一方的に原研機構が陰謀でデータねつ造をしたという印象を持たないような冷静さが必要だと思います。
いいね! · 1 · 1月21日 13:24

SN氏
原研機構が採用した技術には大手ゼネコン関係がずらっと並んでいます。中小企業が申請した技術がどれくらい採用されたのか、細かく見ていないのでわかりません。裁判記事からは、純技術以外の角度から判断された可能性があるように思います。
いいね! · 1月21日 13:43

松崎 いたる
だとしたら、相当の根拠や証拠が必要ですね。「何のために?」という疑問が生じます。
いいね! · 1 · 1月21日 13:51

SN氏
<相当の根拠や証拠>それを裁判で争っているのではないですか。先にリンクした原研の資料のp.22には、水処理プラントメーカー「ネイチャーズ」(株)のそれなりの技術として受理しているのですから、不採用にするためには、新聞記事や代々木総合法律事務所のホームページにあるように、さまざま、難癖をつけて人事まで介入した、そこには大きな力が働いたとみるのが自然だと思います。
いいね! · 1 · 1月21日 13:58

松崎 いたる
SN氏 さま、裁判で争っている最中に一方の主張を報道するのですから、報道する側も信じるに足る根拠を示して欲しいです。
いいね! · 1 · 1月21日 16:28

SN氏
原研機構、ゼネコンなど大きな勢力によって被害を受けた人が声を挙げているのだから、その声に寄り添って、その訴えが誠実なものかどうかを判断して、裁判の動きを報道する、それがジャーナリズムとしての姿勢ではないでしょうか。
報道が本当に正しいかどうかの根拠を求めるなら、自ら裁判を傍聴するしかないと思います。
松崎さんは裁判報道に何を求めておられるのでしょうか。
いいね! · 1 · 1月21日 16:56

松崎 いたる
原研、ゼネコンから被害を受けたということ自体が事実なのでしょうか? そこが疑問です。事実ではない「被害」を報道していたら、たいへんだと心配しています。この記事は「原研、ゼネコンは悪」という前提に書かれている印象を受けます。
いいね! · 1 · 1月21日 17:02

SN氏
そこまで関心がおありなら、裁判の訴状と反訴文を取り寄せて、ご自身で判断されたらどうでしょうか。
<この記事は「原研、ゼネコンは悪」という前提に書かれている印象を受けます。>ということが、本当かどうかは、ご自身で判断すべきです。
以下、代々木総合法律事務所のHPから。
事件紹介

日本原子力研究開発機構を提訴
~除染技術「普及妨害」の是正を求めて~

 昨年七月、水処理プラントメーカー「ネイチャーズ㈱」の前社長が、自ら開発した放射能除染技術の普及を、独立行政法人日本原子力研究開発機構によって妨害されたとして、謝罪広告と国家賠償を求める訴訟を、東京地裁に提訴しました。
 前社長は、震災後、特殊な高濃度オゾン水の強力な酸化力により、セシウム137を、建物や道路、土壌や森林など対象物から溶出させ洗い出すと言う内容の 除染技術を開発し、原子力機構が国の委託を受けて行う「平成23年度除染技術実証試験事業」に、ネイチャーズ㈱にて、応募し、実証試験を実施しました。と ころが、原子力機構の技術責任者は、①新技術の最終段階の実証試験を中止させる、②データをねつ造し、「新技術は高圧水洗浄と同程度の除染効果しかなく、 コストが高い」という不当に低い評価を公表する、③ネイチャーズの役員に働きかけて前社長を代表者から解任させる、という露骨な妨害行為を行いました。妨 害の動機は、ゼネコンに土壌除染事業を任せたい原子力機構にとって、新技術の普及が、不都合だったことにあります。

  前社長と弁護団は、原発事故被害の回復を求める社会的運動と連携しつつ、訴訟を通じて、「放射性物質の汚染に苦しむ人々のために、新技術を、広く速やか に、活用することができるようにすること」と「原子力機構の体質とゼネコン本位の利権構造を、社会的に告発し、改善させること」を目指しています。
(担当弁護士:須藤・森賀・井上・久保木)
いいね! · 1月21日 18:26

松崎 いたる
このホームページも読みました。これも原告側の一方的な主張なのですが、「高圧水洗浄と同程度」というのは常識的な評価だと思います。特殊な効果があるなら、そこを解説する記事が欲しいです。新たな技術だというなら主張する側が立証してほしいと思います。樹木や土壌から溶出した汚染水をどうするのか? そのことも明らかにできないのでは、報道する価値はないと思います。
いいね! · 1月21日 18:52

SN氏
再掲。P.22を見ましたか。

平成23年度 「除染技術実証試験事業」 概要
平成24年2月21日
独立行政法人日本原子力研究開発機構
福島技術本部
http://www.aec.go.jp/・・・/siryo2012/siryo07/siryo1-2.pdf
p.22に
モルクラスターオゾン水による各種構造物の除染実証試験
受託者:ネイチャーズ(株)
の概要が載っています。

セシウム微粒子が吸着した泥などがコンクリート表面にくっついているのを引きはがす技術として高濃度オゾン水が有効であるという技術でしょうから、それは実際に実験して検証すれば、どれだけ有効な技術であるは、すぐにわかることだと思います。(セシウムの消滅技術などではありませんから、ニセ科学などではないと思います。)

実用化するうえでは、コストやオゾンの作業員への健康影響などが考慮される必要があると思いますが。
記事の裁判の経過については、具体的なことはわかりませんが、単なる技術問題ではなさそうですね。
冷静な判断をお願いします。
いいね! · 1月21日 19:11

松崎 いたる
確認しました。これはネイチャーズの提案そのものなので客観評価にはならないと思います。
いいね! · 1 · 1月21日 20:05 · 編集済み

SN氏
現時点における<客観的評価>は、あなた自身ががくだすべものです。こういう裁判闘争になっている場合、<真理>かどうかは、第三者の科学者が判断して、それによって自動的に生まれるというものではありません。松崎さんが、この問題に本当に関心があるなら、ご自身で訴状と反訴を読み比べて自ら判断し、そのうえで記事の内容について論評すべきではないでしょうか。フェイスブックという半ば公開されたところで発言する場合、それなりに節度が求められますね。
いいね! · 1 · 1月21日 21:00

松崎 いたる
SN氏 赤旗の報道ですから、Facebookどころじゃないくらい公開されています。報道に疑問を感じても意見もいえいえないのでは、まともな民主社会とはいえません。報道にこそ節度が求められると思います。
いいね! · 1 · 1月21日 21:10

SN氏
赤旗は被害者の訴えに道理があると判断して、それを支援する立場から、この裁判を報道していると私は理解しています。その報道に<被害者の言い分に道理がない、客観的根拠がない>と松崎さんが判断して批判されるならば、それこそ<批判する根拠>が求められるのではないでしょうか。
いいね! · 1月21日 21:23

松崎 いたる
被害があったという訴えに疑問があるからです。「どんな状況でも除染できる」という原告の主張は常識を越えるものですから、疑問を感じても当然だと思います。社内人事に原研機構が介入したという主張も原告の訴えだけで道理アリとはいえません。それを報道するなら読者が納得のいく説明が必要です。
いいね! · 1 · 1月21日 21:37

SN氏
<「どんな状況でも除染できる」という原告の主張>は、赤旗の記事には出ていませんね。私は、この記事以上のことは知りません。先にリンクした原研機構の2.21概要のP.22のネイチャーズ(株)の技術は、実際の技術的な効果はどうであったかの検証は出ていませんが、それほどデタラメなものとは言えないように思います。<読者が納得のいく説明>が50行程度の記事に求められるというのは少し無理があるのではないでしょうか。<納得>は松崎さん自身でなさるべきではないでしょうか。ここまでくると松崎さんとの議論には実りがなくなってきました。議論はもうこれでやめにしますのでご了解ください。
いいね! · 1 · 1月21日 21:47

松崎 いたる
私は赤旗が道理アリとした根拠を知りたい。根拠も示さず、それを受け入れろというのでは、報道ではありません。
いいね! · 1月21日 21:53

以上

3 件のコメント:

  1. この松崎と言う議員は、FacebookやTwitter、ブログで書いた発言が原因で名誉毀損で訴えられている被告なんですね。「板橋区ホタル生態環境館あれこれ」のブログを読むと、その裁判の原告の研究に関わる原研の報告を入手して証拠提出して反論しているのが書かれているのが解ります。そもそも、そんな身分でSN氏に難癖する資格はないと思います。原研を擁護しないと、自身の発言や行動を否定することにもなるので。
    SN氏は、この議員が訴えられていることは知っているのでしょうか?自分が可愛い、自分が一番、自分は偉い、自分は正義の味方、勘違いしている議員は、時々見かけますが、この松崎という男、その典型的なパターンですね。

    最後に、『政治活動』に使用しているFacebookでブロックされているとの事。酷い話ですね。

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  2. こんなコメントもありました。
    世の中は自分の為に回ってる、自分の依頼を断るとは「けしからん」と発言しているように感じました。

    松崎 いたる 「この法律事務所は、私が訴えられたナノ銀除染裁判で「被告(私のこと)は負ける」とアドバイスしたところです。こんな事件を弁護しているからなんでしょう。やっと事情がわかったような気がする。」

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  3. もうひとつ。日本共産党の議員が、赤旗を批判している訳ですよね。公明党の議員が生協新聞を批判するのと同じですよね。一緒にはできませんが?

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