2015年9月13日日曜日

松崎いたる区議が訴えられた理由(3)

前回及び前々回の記事で述べた通り、訴状を見ると、松崎いたる区議(被告)が訴えられた原因は、ニセ科学批判をしたからではなく、「インチキ」「詐欺」「ペテン師」といった言葉で原告を執拗に誹謗したからだと思います。

その中でも、原告やその関係者をあたかもカルト教団のようにみなす被告の発言が原告の「請求の変更の申立書」の最後に取り上げられています。以下に該当部分を引用させていただきます(赤字は引用者によります)。事情を知らない人が単発の発言を見ても意図を理解しにくい表現になっていますが、事情を知っている人が一連の発言を見ると、その誹謗の意図が良く分かるという非常に嫌らしい発言だと思います。

被告が日本共産党の区会議員という公職者の立場にありながら、こうした行為を続けているのは、たいへん不適切ではないでしょうか。
 また上記のカルト集団かのようにみる姿勢はさらに露骨になっている。
3月19日,被告は「サリン事件から20年。カルトは根絶されていない。」と書き込んでおいて,翌3月20日には「宗教ではなく、環境を標ぼうするカルトもある。どちらも不安に付け入るのは同じ。」とし,同日「オウムとホタルは似ている」とも書き込んでいるのである。 
 少し戻ると,2月21日,「飼育偽装」について書き込んでいるその日に「私もポアされるかもしれない」との書き込みがある。 
 つまり,原告とその支援者は被告にとってカルトでありオウム真理教と同じような社会的次元においてしかとらえられないと述べているのである。これらの言動によって相手が侮蔑されないと考えること自体が不自然であって,被告はあえてこのような表現を選択し,原告の評価を貶めているのである。
自らの表現がいかに人の精神に影響を与えるかについて被告はあまり頓着していないようにもみえるので,最後に以下の2つの書き込みを指摘しておく。
1月13日
『ナチスの「ユダヤ人迫害」はたんなる「人種偏見」ではなく「人種間には優劣がある」という“科学的根拠”があると、当時は説明されていたことを忘れていけない。もちろんそれは本物の科学とは真逆のニセ科学だったが、多くの人は実際にだまされた。21世紀のいま「もう二度とダマされない」といえるのだろうか?』
1月25日 
『規模は違うが「イスラム国」が「オウム真理教」にダブってみえる。ほんの20年前には、日本にも信仰を騙った残虐な集団があった。』
被告のこれらの表現によって,原告はナチスやイスラム国と同次元にされたと感じる。このように感じる人間の感情は被告にとっては尊重に値しないということかもしれないが,少なくとも原告にとっては,大きく精神的に傷つけられることである。 
被告は,やはり書き込みの中で「うそつきな人でも、その人権は守らなきゃいけない。でも、うそつきな人の社会的信用まで守らなきゃいけないか、というとそうでもない」(1月26日)と記している。原告は「うそつきな人」であるからその社会的信用は守る必要がないと考えているのであろうが,社会的信用も人の人格ひいては人権にかかわることである。
以上


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