2015年2月1日日曜日

松崎いたる区議が指摘する幼虫の大きさの問題について

日本共産党の松崎いたる区議が、ご自身のブログで板橋区の乖離報告書への反論文書に対して、さらに反論しています。今回は、その中で紹介されているホタル幼虫の写真について気になる点を指摘します。
(ちなみに、松崎いたる区議は、元館長から名誉毀損で訴訟を起こされています。その訴状と思われる文書は ここ に公開されています)

まず最初に非常に興味深い以下の動画をご覧ください。これは、2014年1月30日(板橋区による生息数調査のすぐ後)に、以前から元館長と親交のあった人が心配してホタル生態環境館を訪れた際、元館長がホタル生態環境館の水槽から採取したホタル幼虫を見せ、その見学者がその場でスマホのカメラで撮影したものです。比較的まっすぐな姿勢の幼虫が2匹、丸まってほとんど動かない幼虫が7匹(8匹?)写っています。私も、もう少し小さい幼虫を見せてもらった事があるのですが、幼虫の身体が細いので肉眼だとゴミか何かと間違います。動いているのを見て、ようやくそれが生き物であることに気づいたのを覚えています。


ホタル生態環境館での飼育の中心はガラスハウスの中にあったせせらぎでした。しかし、ホタルが棲んでいたのはせせらぎだけではありませんでした。古い木造の倉庫のような建物の中に、大きなガラスの「生態水槽」が複数置いてあり、そこにもホタルが生息できる環境が整えられていたのです。生態水槽の水温はせせらぎと同じ温度にコントロールされていて、せせらぎと同じようにホタルが生育していたそうです。

2014年1月27日に実施された板橋区の生息数調査の直後、せせらぎのあるガラスハウスには鍵が取り付けられ、入室には管理職の許可が必要となりました。しかし、生態水槽が置いてあった棟はまだ出入りできたので、元館長がスポイトで生態水槽からホタル幼虫を取り出して、この動画を撮った見学者に見せてくれたのです。

さて、翻って、板橋区の出した「板橋区ホタル生態環境館のホタル等生息調査結果と元飼育担当職員の報告数との乖離について(報告)」に載っているホタル幼虫の写真をご覧ください(下の写真)。ホタル幼虫の大きさ・太さに驚きませんか? 上の動画とは別の虫のように思えるほどです。


この写真は、以下の文章と共に掲載されています。ヘイケボタルを1匹も発見できなかった生息数調査の後に仕掛けたトラップ(ホタルの餌を入れてせせらぎに設置する箱)で捕獲されたホタル幼虫のように思えます。2月1日報告とあるので、撮影された時期は上の動画とほぼ同じです。
また、元飼育担当職員が仕掛けたというトラップ(平成 26 年 2 月 1 日報告)により、捕獲したヘイケボタルは、写真(トラップ内のヘイケボタル)のように、約 30 匹中で 10mm 程度のもの(現ホタル飼育担当者が確認)が数匹確認された。このように元飼育担当職員の言うような大きさ(6~8mm)ではないものがあった。
しかし、非常に注意深く読むと、「写真(トラップ内のヘイケボタル)のように、」と記載されていて、2月1日にトラップで捕獲された幼虫の写真なのか、その時とは別に、トラップの中にヘイケボタルを入れた「再現写真」なのか、分かりにくく書いてある事に気づきます。また、「10mm 程度のもの」や「30 匹中」、「匹」のように敢えて曖昧な書き方になっています。なぜ、明確に体長をミリメートル単位で計測して正確な数を書かなかったのでしょうか? さらに、体長測定が重要だと分かっていた筈なのに、写真を撮る際に大きさの基準となるモノサシを置いてないのも奇妙です。

せせらぎと同じように温度コントロールされていた水槽にいた幼虫(動画に写ったもの)と、なぜこんなにも大きさや太さが違うのでしょうか? 動画との落差とこの説明文の書き方を見て、私は報告書に載った写真が本当にトラップにかかった幼虫を撮影したものなのか強く疑っています。

以上


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