2016年1月24日日曜日

日本原子力研究開発機構が除染技術の普及妨害で提訴されていた

松崎いたる区議の以下のツイートで示された「しんぶん赤旗」の記事から、日本原子力研究開発機構(原研)が訴えられていることを知りました。松崎いたる区議は、原告側の除染技術を疑う意図だったようですが、この裁判では「除染技術潰し」を疑わせる原研の異常な振る舞いが問われている点が非常に重要だと思います。

この訴訟は、2012年7月12日に、水処理プラントメーカー「ネイチャーズ」(東京)の松村栄治・前社長が、日本原子力研究開発機構機構を相手に、6000万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求めて東京地裁に起こしたものです。原告側の主張概要は原告側弁護団を務める代々木総合法律事務所のニュースの中に紹介されています。


松村前社長は、ネイチャーズ社が持っている「モルクラスターオゾン水」という技術をセシウム除染に適用する案を考え、「平成23年度内閣府除染技術実証試験事業」に応募し、採択されました。これはネイチャーズ社の以下のページに出ています。


ところが、本来、中立に技術を見極めるべき原研の技術責任者が、以下のような妨害行為を行ったために、最終的に、この技術は除染に用いられることなく、松村前社長が解任されるという事態に展開したそうです。
  1. 新技術の最終段階の実証試験を中止させる。
  2. データをねつ造し、「新技術は高圧水洗浄と同程度の除染効果しかなく、コストが高い」という不当に低い評価を公表する。
  3. ネイチャーズの役員に働きかけて前社長を代表者から解任させる。
上記の情報だけでは良く分からなかったので、検索してみた所、提訴した時の記者会見の模様を記録した動画がYouTubeで公開されていました。これらの動画の中では、原研の技術責任者として福島技術本部企画調整部の白鳥芳武次長が名指しで批判されています。とりわけ、「➀提訴した理由(本人)」で説明されているように、当時社長であった松村氏には隠れて、白鳥氏が他の役員に対して松村氏を批判する文書を送っていたという指摘には驚きました。

それぞれ10数分ある動画ですが、原研が行ったとされる行為の異常さに慄然としながら全部見てしまいました。経緯がたいへん良く分かりますので、どうぞご覧ください。







以上

2 件のコメント:

  1. この裁判、その後どうなったのでしょうか。ご存知の方、教えてください。

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    1. 松村さん、東京地裁の判決で敗訴になりました。この主張は撤回すべきでしょう。傍聴人

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